初心者マーク・高齢者マークなど、車に貼る標識マークの種類と意味

初心者マークや高齢者マークなど、何らかのマークを貼って走行している車をよく見かけます。車に貼り付けるマークはいくつか種類があり、それぞれ意味を持ちます。こうしたマークの意味などを知っておくと、より注意深くなり安全運転に繋がります。

今回は、自動車に貼るマークについて、その種類や意味、さらにはマークを付けるべき対象者の条件などを解説していきます。

車に貼るマークの種類

車に貼り付ける標識マークとしては、大きく「初心者マーク」「高齢者マーク」「視覚障碍者マーク」「身体障害者マーク」の4種類が存在します。この4種類の標識マークのなかには表示していないと道路交通法違反になるものがあるため注意が必要です。

初心運転者標識(初心者マーク)

初心運転者標識は一般的に、初心者マークや若葉マークと呼ばれています。普通免許または準中型免許を受けてから1年経過していない運転者が貼り付ける標識マークです。

対象者がマークをつけないで走行する行為は、道路交通法違反となります。

反則金と基礎点数
  • 反則金 準中型:6千円・普通車:4千円
  • 行政処分点数 1点

初心者マークをつける期間は免許取得から1年間

初心運転者が普通自動車を運転するときは、必ず所定の場所に初心者マークをつけて走行しなければなりません。これを怠ると「初心運転者標識表示義務違反」となり、上記のとおり6千円もしくは4千円の反則金と行政処分点数1点が加点されます。

なお、道路交通法では免許を取得してから1年を経過していない初心運転者は初心者マークをつけること。としています。つまり、免許取得から1年間は必ず初心者マークをつけて走行してくださいね。ということです。

ちなみに、初心者マークをつけてから1年以上が過ぎたからといって必ず外さなければならないということではなく、継続的に初心者マークをつけて走行しても問題はありません。むしろ、まだ運転に慣れていない場合やペーパードライバーなどは初心者マークを継続的につけて走行した方が安心して運転することができるのでオススメです。

高齢運転者標識(高齢者マーク)

高齢運転者標識は一般的に高齢者マークと呼ばれ、年齢が70歳以上の高齢運転者が、普通自動車を運転する際につけるマークです。なお、高齢者マークの貼り付けは、あくまで努力義務ですので、貼り付けていないことに対する罰則等はありません。

従来の高齢者マークも、これまでどおり使用することが可能です。

聴覚障害者標識(聴覚障害者マーク)

蝶がデザインされている標識マークは聴覚障害者標識で、政令で定める程度の聴覚障害のあることを理由に、免許に条件として付されている運転者が、普通自動車もしくは準中型自動車を運転するときに貼り付けるマークです。

聴覚障害者マークの表示は義務となっています。

対象者がマークをつけないで走行する行為は、道路交通法違反となります。

反則金と基礎点数
  • 反則金 準中型:6千円・普通車:4千円
  • 行政処分点数 1点

身体障害者標識(身体障害者マーク)

四つ葉のクローバーがデザインされいるこちらの標識マークは、肢体不自由であることを理由に、条件を免許に付されている方が普通自動車を運転する際に表示するマークです。身体障害者マークの表示については努力義務となっているため、表示しない場合でも特に罰則等はありません。

標識マークの貼る位置

それぞれ標識マークの種類と意味が分かったところで、次に標識マークの貼り付け位置について解説していきます。標識マークの貼り付け位置に関しては、しっかり法律で定められていますので、それに従って正しく貼り付けるようにしてください。

貼り付ける位置としては、いずれの標識マークも共通して、車体の前面と後面、地上0.4メートル以上1.2メートル以下の見やすい位置に1枚ずつ貼り付けます。左右に関してはどちらでも構いません。

なお、一般的に販売されている標識マークには、大きく分けて「ステッカータイプ・マグネットタイプ・吸盤タイプ」の3種類があります。このうち、吸盤タイプの標識マークをフロントガラスの内側に貼り付けているケースを稀によく見かけます。(特に初心者マーク)

法令上で、フロントガラスにシールなどが貼れるのは、車検シールや点検シールなどに限られており、それ以外は基本的に禁止されています。そのため、初心者マークや高齢者マークをフロントガラス内側に貼り付けている場合、法令違反となり取り締まりの対象となる場合があるので注意が必要です。

標識マークの購入方法

では、実際に標識マークを手に入れるには、どこへ行って購入すれば良いのでしょうか。標識マークによって購入する先が異なりますので、購入する際は事前に確認しておく良いでしょう。

【初心者マーク】

カー用品店またはホームセンターで販売しています。※店舗によって取り扱っていない場合があります。

【高齢者マーク】

運転免許試験場、免許更新センター、免許更新指定警察署で販売しています。

【聴覚障害者マーク】

運転免許試験場内の売店で販売しています。

【身体障害者マーク】

運転免許試験場内の売店で販売しています。

標識マークは一般的にカー用品店やホームセンター、運転免許試験場などで販売されていますが、近年ではAmazonや楽天などネット通販でも購入することができるので、自身の都合に合わせて入手していただければと思います。価格は大体300円~800円前後です。

標識マークを貼っている車に対する禁止事項

「初心者マーク」「高齢者マーク」「聴覚障害者マーク」「身体障害者マーク」など、こうした標識マークを貼っている車が走行している際、その当該車両に対して「側方に幅寄せ」や「割込み」をしてはいけません。した場合には、道路交通法違反になります。

危険防止のため、やむを得ない場合を除き、「側方に幅寄せ」や「割込み」を行った場合、道路交通法違反となります。なお、当該車両に対して幅寄せや無理な割込みなどで道路交通法違反となった場合、罰則は下記のとおりです。

反則金行政処分点数
大型車(中型車を含む) 7千円
普通車・二輪車 6千円
小型特殊 5千円
1点

車いすマークに法的な意味はない

車いすマーク「国際シンボルマーク」

こちらのマークを貼り付けている車をよく見かけるかと思います。このマークは俗に車いすマーク呼ばれていますが、正式名称は「国際シンボルマーク」といい、障害者に配慮された「公共施設や公共交通機関」であることを表す、世界共通のマークとなっています。

したがって、初心者マークや高齢者マークなどとは違い、道路交通法上における優遇や法的効力は一切ありません。車に貼る意味としては「障害のある方が乗車していることを周囲に知らせる」といった程度です。

ただ、ごく一部ですが、車いすマークを貼りつけて障害者用駐車スペースに車を停めている健常者もいるようです。現状、健常者が障害者用駐車スペースに車を停めたとしても罰則等はないので取り締まられることはありませんが、やはりそこはモラルの問題。本来使用すべき人たちのために、ルールやマナーはしっかりと守っていきたいものです。

まとめ

車に貼り付け、表示させるマークは「初心者マーク・高齢者マーク・聴覚障害者マーク・身体障害者マーク」と4種類で、ポイントは下記のとおりです。

[icon class=”far fa-hand-point-up”] ポイント
  • 車体の前面と後面の両方に、地上0.4メートル以上1.2メートル以下の見やすい位置に表示する
  • 進行している当該車両に対し、危険防止のためやむを得ない場合を除き、側方に幅寄せや割込みを行った場合は道路交通法違反になる
  • 表示義務:初心者マーク・聴覚障害者マーク
  • 努力義務:高齢者マーク・身体障害者マーク

マークの表示は、いずれも車を安全に走行させるための重要な意味を持ちます。そのため、表示義務となっているものは必ず表示し、努力義務となっている場合でも、なるべく表示するようにしましょう。

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仕事でWebサイトの運営に携わることになり、CSSやHTMLなどをそれなりに勉強「なんて奥が深いものなんだ!」なんて実感する今日この頃。現在も日々楽しく奮闘中!ちなみにタリーズコーヒーに今ハマってます。